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南谷特任助教の英語論文がSupportive Care in Cancerに掲載されました。

Comparative analysis of treatment decision-making in patients with localized prostate and cervical cancer: what influences receiving surgery or radiotherapy?
Supportive Care in Cancer
PMID: 38806815  DOI: 10.1007/s00520-024-08589-x

目的:
本研究は、日本における局所前立腺がんおよび子宮頸がん患者の意思決定プロセスに影響を及ぼす要因を特定し、特に手術と放射線療法の選択に関連する因子を明らかにすることを目的にした。

方法:
医療調査会社に登録されている特定のがんのステージで、根治手術または放射線療法が同等に効果的で推奨されていると想定される患者が、この横断的オンライン調査に参加した。

結果:
前立腺がん患者206名と子宮頸がん患者231名の回答から、両群とも医師の推奨(前立腺がん:オッズ比(OR)= 40.3、p < 0.001、子宮頸がん:OR = 5.59、p < 0.001)と放射線治療に対する印象(前立腺がん:OR = 9.22、p < 0.001、子宮頸がん:OR = 2.31、p < 0.001)に大きく依存していることが明らかになった。高血圧(OR = 6.48、p < 0.05)、糖尿病(OR = 9.68、p < 0.05)、雇用状況(OR = 0.08、p < 0.01)、手術に対する印象(OR = 0.14、p < 0.01)などの要因も前立腺がん患者において重要な役割を果たした。対照的に、治療を提案した医師の専門分野 (OR = 4.55、p < 0.05) は、子宮頸がん患者の意思決定プロセスに影響を与えました。2 つの癌患者の間で利用した情報源は異なり、前立腺がん患者は印刷物から、子宮頸がん患者は対人関係からより多くの情報を得ていた。

結論:
サンプルバイアスや回想バイアスなどのいくつかの限界はあるが、本研究では、意思決定プロセスにおける心理社会的要因の役割と、それぞれの患者にあった情報源の必要性を強調する。