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お知らせ

乳がん術後照射における体表面画像誘導放射線治療の運用を始めて約1年が経過しました

当院で、体表面画像誘導放射線治療(Surface Guided Radiation Therapy: SGRT)装置の
Catalyst+HD(C-RAD社製、以下Catalyst)を用いたマーカーレスでの乳がん術後照射における運用を始めて
約1年が経過しました。

2024年5月より領域リンパ節照射を伴う乳がん術後照射症例を対象にマーカーレス運用を始め、
2025年1月からは全ての乳がん術後照射症例にマーカーレス運用の対象を広げました。
この1年で約90名に対してマーカーレスでの治療を実施しています。

患者さんと医療者双方のメリットとして、保湿剤の使用などによるインクが薄れてしまうことや、
連休前後でのマーキングの書き足し作業が不要となり、またインク成分による皮膚のかぶれなどの
懸念が解消したことなどが挙げられます。

皮膚マーキングで合わせていた時には不安のあった、顔の向きや顎・腕の上げ具合についても、
Catalystを用いることで、計画CT時の通りに再現できていることが確認できるようになりました。

治療中の監視についても、咳やくしゃみなどの突発的な動きにも対応でき、
治療時間が延長した際にも動いていないことが確認できるなど、
Catalystの設置されていない他の治療装置に比べて、安全管理の質が大幅に向上したと感じています。